Special Vol.2 Stella Story by 石井ゆかり

  • 結婚式も立派な「儀式」のひとつです。
    「儀式」には、特に実用性も合理性もありません。ゆえに現代では「結婚式を挙げない」というカップルも少なくありません。それもまた一つの選択です。

    それでもなお、「結婚式」を選択する人はいます。
    「結婚式」には、いったい、どんな意味があるのでしょうか。

  • 結婚式の美しく華やかなイメージは「幸福」の象徴です。

    幼いころにウェディングドレスにあこがれ、「お嫁さんになりたい」という憧れを抱いたことのある人もたくさんいます。

    カップルはもとより、多くの人の手で趣向を凝らして演出される「結婚式」は、
    「幸福」の風景そのものです。
    「幸福」というかたちのないものを、かたちにして、この目で見たい。
    そしてその喜びを、みんなで分かち合いたい。
    これも、結婚式の大きな目的と言えるでしょう。

  • ですが、「結婚式」にはもうひとつ、本当の目的があるように思われます。
    おそらく、それは一つの大きな「祈り」なのです。

    生きている限り、いつどんな災厄に遭うか、誰にも解りません。
    人の心はあやふやで、他人の気持ちはもとより、自分の思いでさえ、思いのままにはなりません。生きていくことは危険と苦難に満ちています。

    それでもなお、私たちは「幸福になろう」と努力し、大切な人のために戦おうとします。

    どうか、いつも希望を失わない自分でいられるように。
    どうか、大切な人のために、いつも強くいられるように。

    そうした願いを、誓いとし、祈りに変えることが、「結婚式」の目的なのだろうと思います。

  • この祈りを、神にささげるカップルもあれば、親しい人々に「宣誓」するカップルもあります。

    祈りや誓いは、自分たちの心の中だけに収めておくものではなく、彼方のものや大切な人の心に向かって、花のように「開かれる」べきものなのかもしれません。

    人が自分のなかにある可能性を現実に変えていくことも、しばしば「花」に擬えられます。
    「才能が開花する」「努力が実を結ぶ」という表現が、それです。

    身につけた人の内なる美しさと調和し、その可能性を生き生きと花開かせること。
    このティアラには、そんな祈りが込められています。

end.

石井 ゆかり

Yukari Ishii

ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。 Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。

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