結婚準備2025/12/26

結婚式ご祝儀袋の正しい選び方|金額別・表書きマナーを解説

結婚式の招待状が届くと、ご祝儀袋で迷いがちです。店頭で種類が多く、金額との「格」が合っているか不安、表書きや中袋の書き方も自信がない。そんな方へ、実務でそのまま使える指針をまとめました。

  • 金額と袋の格、水引の本数をどう合わせるか
  • 「寿」「御結婚御祝」など表書きと連名の書き方
  • 新札の入れ方、折り順、袱紗の扱いと受付での渡し方

この記事だけで、購入から記入、当日の手渡しまで迷いなく進められます。最小の労力で失礼のない形に整えましょう。

結婚式ご祝儀袋とは?意義と基本マナー

ご祝儀袋は、結婚の慶びを金封に包んで祝意を表すものです。慶事用ののし付き金封を使い、結び直せない「結び切り」の水引を選びます。結婚は一度きりが望ましいという意味が込められています。

包む金額や相手との関係に合わせて袋の「格」をそろえるのが礼儀です。豪華な袋に少額、質素な袋に高額といったミスマッチは避けましょう。表書きは「寿」または「御結婚御祝」。毛筆や筆ペンの濃墨で、ていねいに書きます。

結婚式ご祝儀袋の選び方(金額別・関係性)

ご祝儀袋は、金額・関係性・水引・意匠の4点を見れば迷いません。ここから実務の判断基準をまとめます。

金額目安と袋の格

金額に応じて、水引の本数や素材、和紙の質、飾りの大きさが上がると覚えておくと選びやすいです。

  • 1〜2万円程度:印刷水引または簡素な紅白5本結び切り、控えめな意匠
  • 3万円(最頻値):紅白10本結び切り、立体水引、飾りは中程度
  • 5万円以上:上質和紙、金銀または紅白10本結び切り、飾り付き
  • 10万円以上:金銀水引・格高めの和紙、格式ある意匠

基準は「3万円=中〜上の標準格」。地域によっては金銀を好む場合もあるため、地元の慣習に合わせて微調整しましょう。

関係性・立場別の選び方

関係性が深い、または立場が高いほど、金額も袋の格も一段上げると整います。無理のない範囲で、体裁のバランスを意識しましょう。

立場・関係金額相場袋の格の目安
友人・同僚2〜3万円紅白結び切り5〜10本
兄弟姉妹・いとこ3〜5万円紅白/金銀10本
甥姪・親族3〜10万円金銀10本・上質和紙
上司・恩師3〜5万円紅白/金銀10本
主賓・スピーチ等3〜5万円金銀・意匠やや格上
夫婦で出席5〜7万円金銀10本・飾り高め
学生・新社会人1〜2万円略式でも可

ご祝儀は無理のない範囲でが大前提です。

のし・水引の種類と意味

結婚式はのし付き、紅白または金銀の結び切りが基本です。蝶結びは「何度あってもよい」意味になるため結婚式では使いません。水引は本数が多いほど格が上がり、一般的に3〜5万円帯なら紅白、親族や高額なら金銀が選ばれます。迷ったら白地に紅白の落ち着いた意匠が無難です。

季節・地域・宗派の違いと選び方のコツ

同じ結婚式でも地域や家の格式で選びが変わることがあります。

  • 関西圏は金銀水引を好む傾向
  • 神前式・仏前式でも「のし付き・結び切り」で問題なし
  • カジュアル婚は柄物も可だが、過度な装飾は避ける
  • 夏場や雨天は台紙付きで折れや湿気対策を

ここまでで購入の目安が固まりました。次は書き方に進みます。

ご祝儀袋の表書きと中袋の書き方

見た目の整いは受付での確認作業にも直結します。濃墨の筆ペンで、ゆっくり丁寧に記入しましょう。

表書き(寿・御結婚御祝)と名前の書き方

最も一般的なのは「寿」。より具体的に伝えるなら「御結婚御祝」でも差し支えありません。いずれも縦書きで中央上に表書き、中央下に贈り主のフルネームを書きます。氏名は戸籍漢字が望ましいですが、無理に旧字へ置き換える必要はありません。迷ったら「寿」をやや大きく、氏名は少し小さめにするとバランスが取れます。

連名・会社名の書き方

複数で包む場合は、右から役職・年長順で並べます。夫婦は中央に世帯主名、左に配偶者の名のみ。4名以上は代表者名を中央に書き、左下へ「外一同」。会社名を入れる場合は上段に会社名、下段に部署・役職・氏名の順が見やすいです。受付で識別しやすいよう、中袋にも全員分の氏名・住所・金額を記しておくと親切です。

中袋の金額・住所の書き方と旧字体

中袋は受付での金額確認に使われるため、漏れなく記入します。

  • 表面中央に金額(例)金参萬円/金五萬円
  • 裏面左下に住所・氏名
  • 大字の例:一=壱、三=参、五=伍、十=拾、円=圓
  • 迷ったら「金三万円」でも可(改ざん防止には大字推奨)

よくあるNG・注意点

  • 蝶結びは結婚式ではNG(再婚でも結び切り)
  • 薄墨やボールペンはNG。濃墨の筆記具を使用
  • 金額は外袋に書かない(中袋のみ)
  • 外袋の向きと氏名の上下をそろえる
  • 連名で端数が出る場合は金額表記を正確に

最後に「袋の格」と「金額」が釣り合っているかをもう一度確認しましょう。

ご祝儀の包み方と入れ方

受付で慌てないために、お札の向きと包み方を事前に確認しておきましょう。

新札の用意・向き・入れ方

  • 結婚式は新札を用意(銀行で両替)
  • 肖像が表向きで上側にくる向きでそろえる
  • 中袋に合う向きで角をそろえて収納
  • 複数枚は同じ方向に

結び切りの意味に合わせ、折り目正しく整えると好印象です。

袱紗(ふくさ)の使い方

慶事は赤や朱など暖色系を使います。台付きは差し込むだけで整い、風呂敷タイプは右開きで包みます。受付の直前で取り出し、向きを整えて両手で渡しましょう。お祝いのひと言を添えると、受け取る側もスムーズです。

手渡しのタイミングと言葉

披露宴会場の受付で渡すのが基本です。挙式のみ・二次会のみの場合は主催側の案内に従います。欠席で贈る場合は現金書留で発送し、式の1週間前着を目安に手配します。

ケース別Q&Aと具体例

よくある場面を想定して、判断の目安を確認します。

夫婦・家族で出席する場合

夫婦は1つのご祝儀袋にまとめて問題ありません。金額は5〜7万円が目安。表書きは中央に世帯主名、左に配偶者の名のみを添えます。子ども同伴で料理や席が用意される場合は、1〜2万円の上乗せが無難です。

欠席・ご祝儀のみを贈る場合

やむを得ず欠席するなら、招待への御礼とお詫びの言葉を添え、現金書留で1〜2万円を送ります。到着は挙式の1週間前が目安。理由は簡潔にし、お祝いの気持ちを主語にして伝えましょう。

二次会のみ参加の場合

二次会だけの参加なら、ご祝儀は不要が原則です。会費制なら会費だけで十分。特に親しい間柄なら、気持ちの品(5千円前後)を渡すのも良いでしょう。案内に従うことを優先します。

フィクションの事例で確認

以下はイメージして頂きやすく作成したフィクションの事例です。

  • 友人として参列、3万円を予定。紅白10本結び切りの標準的な袋を選び、「寿」表書きで氏名フルネーム。中袋は「金参万円」、裏に住所・氏名。新札3枚を同方向で、袱紗は朱色。
  • 兄の結婚式で5万円。金銀10本結び切り、上質和紙の袋を選択。表書きは「寿」。親族間で金額感をそろえ、体裁を整えた。

よくある疑問の早見表

要点をひと目で確認できます。

金額の相場早見表

立場・関係相場の目安袋の格
友人・同僚2〜3万円紅白結び切り5〜10本
兄弟姉妹3〜5万円紅白/金銀10本
いとこ3万円前後紅白10本
親族(甥姪等)3〜10万円金銀10本・上質和紙
上司・恩師3〜5万円紅白/金銀10本
夫婦で出席5〜7万円金銀10本・飾り高め

※地域の慣習で変動あり

水引・のしの選び方早見

  • 結婚式は「のし有り・結び切り(紅白/金銀)」
  • 蝶結びはNG
  • 本数は5本=略式、10本=格高め
  • 迷ったら白地×紅白が無難

表書きの文言早見

  • 最も無難:寿
  • ていねいに:御結婚御祝
  • 連名多数:代表者名+外一同
  • 会社名を入れる:会社名+部署役職+氏名

まとめ

結婚式のご祝儀袋は、金額と袋の格、水引とのし、表書きと中袋、そして入れ方と渡し方の流れをそろえることが大切です。まず関係性から金額を決め、結び切り×のし付き×濃墨を基本に、金額に見合う格の袋を選びましょう。 

表書きは「寿」または「御結婚御祝」、氏名はフルネーム。中袋は大字で金額、裏に住所氏名。新札の向きと袱紗を整え、受付で一言添えて手渡せば失礼がありません。

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