結婚準備

入籍とは?手続きの流れ・準備事項を解説

結婚を誓ったカップルが「入籍する」という言葉を使います。しかし、実は、入籍と結婚が異なる意味を持っていることをご存じですか?今回の記事では、この入籍について、詳しく解説していきます。入籍の概要や入籍を済ませるまでに必要な手続きの流れ、準備しておくことをご紹介。また、入籍にふさわしい日取りの決め方のポイントもご紹介します。

 

入籍とは

入籍とは「結婚や養子縁組で別の戸籍に入る(入れる)こと」です。つまり、すでに存在している戸籍に誰かが入る(誰かを入れる)ことを意味します。しかし、入籍=結婚というわけではありません。初婚の男女は、それまで属していた戸籍(親の戸籍など)から外れ、新しい戸籍が作られるため、入籍という表現が適さないことになるからです。しかし、一般的には、入籍=結婚(婚姻)という意味で解釈されています。

 

入籍手続きの流れ

 

ここでは、入籍を結婚という解釈にとらえ、その流れを解説していきます。無事に入籍を済ませるまでには、親への挨拶からはじまり、式場探しや両家の顔わせなど、いくつかの段階を踏まなければなりません。しっかりと流れを把握して、滞ることなく入籍の手続きを進めましょう。

 

両家への挨拶

 

入籍の前におこなう最初の行事が両家への挨拶です。それぞれの両親から結婚の承認を得なければ、入籍が難しいものとなります。まずは、女性側の親へ挨拶をおこなうようにしてください。相手側の家に伺う際は、身だしなみに注意し、訪問マナーや所作など、丁寧さや誠実さを意識し、礼を失することがないように心がけましょう。

 

結婚式場探し

 

両家への挨拶を済ませたら、結婚式場探しを始めます。理想とする会場の場所や式の内容、衣装、費用、招待客の人数などを基に、現実的なプランを2人で調整してください。結婚式場探しに悩んだときは、プロの無料相談を利用するのもよいでしょう。会場探しをはじめ、式の内容や予算など、コンシェルジュが親切丁寧にサポートしてくれます。

 

結納や顔合わせの食事会

 

両家の家族が一堂に集まる結納や顔合わせの食事会も、入籍前の大切な行事とされています。結納とは、結婚を誓った男女の両家が集い、共同で婚約の儀式をおこなうものであり、結納金や結納品などを取り交わす日本古来から続く習慣です。

最近では、かしこまった結納よりも、両家の親睦を深めることを目的とした気軽な食事会の方が好まれる傾向にあります。どちらであっても、双方の親族に不快な思いをさせないような段取りや配慮、マナーが重要です。

 

入籍

 

両家への挨拶、結婚式場探し、結納や両家の顔わせが終われば、いよいよ婚姻届けを役所へ提出します。婚姻届けの内容に不備がなければ、受理され、無事に入籍(結婚)です。最近では、先に入籍を済ませ、結婚式を挙げるカップルが大半です。

しかし、昔は「結婚式で周囲にお披露目をしてから入籍」が一般的な考え方でした。そのため、事前に新郎新婦の両親とも話し合い、入籍のタイミングを決めるとよいでしょう。

 

準備しておくこと

 

原則的に、入籍(結婚)を役所に受理してもらわなければ、夫婦にはなれません。そのためにも、用意が必要となるものがあります。ここでは、入籍に際し、準備しておくことを見ていきましょう。

 

婚姻届

 

婚姻届とは、法的に婚姻関係を成立させるために届けだす用紙です。基本的に、婚姻届を提出した日に受理され、婚姻成立となります。これを提出することにより、夫婦として2人の新しい戸籍が作られるのです。

用紙は、全国の役所・出張所で取得することができます。また、日本国内であれば、実際に住んでいない場所の役所・出張所でも、婚姻届を提出することが可能です。婚姻届の用紙は無料のため、書き損じた場合を考慮し、何枚かもらっておきましょう。

 

証人2名以上の署名と押印

 

婚姻届には、証人2名以上の署名と押印が必要となっています。証人の条件は成人(20歳以上)であることです。証人欄には、証人の氏名、生年月日、住所、本籍を記入し、押印(認印でもOK)します。 2人の婚姻を認める人ならば、両親や兄弟、友人や知人、外国人でも証人になることが可能です。

 

戸籍謄本

 

役所で取得する戸籍謄本は、該当する戸籍に記録された人全員を証明する書類です。正式には、戸籍全部事項証明書といいます。本籍が婚姻届けを提出する市区町村にない場合、この戸籍謄本を取得しなくてはなりません。逆に、婚姻届を提出する市区町村に本籍がある場合、該当する戸籍に記録された自分だけを証明する戸籍抄本でもOKです。夫と妻になる男女それぞれの戸籍謄本か戸籍抄本を準備しましょう。

戸籍謄本は、インターネットや郵送でも、発行申請が可能です。注意点としては、発行までに1週間~2週間ほどの期間を要するため、本籍地が遠方の場合は、時間に余裕を持った申請をおこなってください。戸籍謄本(抄本)は、本籍地の役所・出張所をはじめ、市区町村によっては、コンビニなどでも取得できます。戸籍謄本や戸籍抄本の発行手数料は1通あたり450円です。

 

身分証明書

 

婚姻届を提出する際、届出人の本人確認書類も必要です。原則的に、顔写真がついた身分証明書を1点準備しておきましょう。おもに有効期限内の運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、顔写真付きの住民基本台帳カードなどです。顔写真がついていない健康保険証や年金手帳なども身分証明書として使えます。ただし、この場合は2枚以上の提示が必要です。

 

旧姓の印鑑

 

夫と妻、それぞれの旧姓印鑑旧を準備しておきましょう。婚姻届を役所に提出する際、内容に不備が見つかっても、その場で訂正印として使えるからです。旧姓の印鑑は、実印・認印でもどちらでも構いません。ただし、認印でも変形の可能性があるシャチハタでは、受理されない可能性もあるため、使用を避けるべきです。

 

父母の同意書

 

入籍する男女が未成年者の場合、該当する父母(両親)の婚姻を認める同意書が必要です。 同意書には、父母それぞれの氏名、生年月日、住所、本籍を記入し、押印(認印でもOK)してください。同意書のひな形は、役所に用意されています。

また、自分で準備した用紙に署名・押印したものでも大丈夫です。さらに、婚姻届内にある「その他」の欄に、父母が「婚姻に同意する旨」と記載し、署名・押印すれば、同意書として見なされます。

 

入籍の日取りの決め方

婚姻届を役所に提出する日が入籍日となります。つまり、入籍日=結婚記念日となるため、その日取りの決め方も慎重になってくるものです。一般的に、縁起のよい日とされる「大安」「友引」「一粒万倍日」「天赦日」が、入籍にふさわしい日取りとして好まれています。また2人が出会った日や交際を始めた日、バレンタインデーやクリスマス、どちらかの誕生日なども、入籍日として選ばれやすいようです。

逆に、避けるべき入籍日としては「仏滅」「不成就日」「寅の日」などが挙げられます。ちなみに60%ほどのカップルが、入籍から結婚式までを3カ月以内で済ませているようです。この期間も踏まえ、2人の新たな門出となる最良の日を決めるとよいでしょう。

 

入籍は時間に余裕を持って準備を進めること

 

入籍は、一般的に結婚(婚姻)を意味するものです。結婚を誓った2人が入籍する場合は、親への挨拶や式場選び、両家の顔合わせなど、しっかりと流れを踏む必要があります。また、婚姻届、戸籍謄本、身分証明書、証人の証明と押印など、役所に入籍を受理してもらうための準備も忘れないようにしてください。入籍日は2人が自由に決めてOKです。

ただし、事前に両親の意見や要望なども聞いておくとよいでしょう。結婚式の日取りも考慮し、時間に余裕を持って入籍することをおすすめします。

 

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